伊豆のステキ発見 ガイドブックにはない伊豆の旅 旅ごころ

伊豆のすばらしき人たち Close-up People -vol.5-

か木くけ工房

“無邪気”に木と遊ぶ木工作家

伊豆市城(中伊豆)の木工作家 小宮和年さんの工房を訪ねた。木の温もりとほのぼのとした作品が所狭しと並ぶ。作風は人柄を映す・・・小宮さんの白髪の顎ひげに覆われた笑顔と、木工を語る言葉や表情は、無邪気そのもの。名前の「か木くけ工房」は1番より2番が好きとあ行の次の「かきくけこ」の語呂の楽しさから選んだそうです。「面白いからやる、そこからアイディアが生まれる。失敗する程夢中になる」と語る木工作家小宮和年さんの今後の傑作に大いに期待。

木工作家へのキッカケは52歳の時やってきた。

富士市出身。電気関係の会社のサラリーマンだった小宮さん。6年前清水市の建築会社が端材を利用してオートバイのミニチュアをチームを組んで製作する話を聞き、小宮さんは早速チームに参加。平面のベニヤ板からそれぞれの担当パーツを製作、大雑把なパーツが最後にぴたりとはまり、立体感のある作品になる。その喜びと感動が木工作家への道を歩むキッカケでした。

子供の頃からモノをつくるのは好きだった。

大工を祖父に持つ小宮さんは、何となく木工に興味があり暇があると子供用の椅子やマドロスパイプを作る日曜大工タイプ。でも将来木工作家になるつもりはなかったそうですが、木工作家に駆り立てたものは素朴な木の温もりと木工作品独特の風合いと立体の魅力に富んだ世界でした。

4年前に本格的に中伊豆に工房を構え木工作品づくりに没頭。

小宮さんの作品は多種多彩。オートバイ、自動車、三輪車、飛行機、犬の顔をした木馬等の乗り物や、猫、犬、昆虫、蟹等の小動物の玩具から額縁や犬の形の眼鏡掛けの実用品まで。傑作なのは立ったり座ったり、寝転んだりするダックスフンドやパズル形式の猫の山等、作品の特長は自然木の素朴さと温もりと子供が持っても安心な形と配慮がある作品ばかりです。

ユメは子供に教え伝える祖父母が孫に作って贈る木工の魅力の伝達者。

昨年韮山小学校からの依頼で「鳥の巣箱」づくりを指導。野山で材料を集め猫の顔と尻尾をつけた鳥の巣箱を作らせた。猫の口から鳥が出入りする仕組み。その発想に子供達は無我夢中で挑戦。後日参加生の中から「大人になったら木工屋になりたい」という生徒が2人もいて嬉しかったと語る。
高齢者時代の今、祖父母が孫に贈る木工玩具づくりに熱中すれば高齢者対策にもなり一石二鳥と小宮さんのユメに終わりがない。


最新作の傑作は精巧な木製ほのぼのロボット。小宮さんが2年の構想と匠の技から生まれた全長1m近いロボット。手、足、首、関節が自在に動く。木製ならではの味わい深い作品だ。

■か木くけ工房のアクセス
伊豆市城171-3
TEL&FAX:0558-83-2550